最初に結論から書いてしまうと、このブログにあった20本の記事を消した。理由は内容が古いからではなく、記事どうしで数字が食い違っていたからだ。
俺は別の記事で、発信している人を見るときの基準を1つだけ書いた。「まだ買っていません」「まだ試していません」と言える回があるかどうか。自分に都合の悪い話を自分から出せるかどうかで見ている、と。
それを書いておきながら、自分のブログの半分に、辻褄の合わない数字が並んだままだった。
何が食い違っていたか
隠さずに書く。消した20本を並べると、こうなっていた。
- 借金の額が、ある記事では100万で、別の記事では50万
- 年収が、大半では800万で、ある記事では400万
- 前職が、ある記事ではアパレル半年とコールセンター8ヶ月で、別の記事ではSaaSの営業
同じ人間の、同じ過去の話としてはありえない。読んだ人が2本並べたら、すぐわかる。
しかもタイトルがほぼ全部同じだった。「クビ2回、借金100万の俺が年収800万」「高卒ADHDが年収800万」「借金100万ADHD野郎が年収800万」。20本、同じことを言い方だけ変えて置いてあった。
誰が悪いという話ではなく、仕組みの話
書いたときのことは覚えている。とにかく本数を出せば読まれる、という前提でやっていた。テンプレートを決めて、数字を入れて、量を積む。そのやり方だと、数字が「事実」ではなく「部品」になる。部品だから、記事ごとに違っていても気づかない。
これは怠慢というより、量を先に置いた設計の必然だと思う。1本ずつ自分の言葉で書いていたら、借金の額を間違えるわけがない。テンプレートに流し込んでいるから、揃わない。
だから直し方も「気をつける」ではなく、やり方を変えるしかない。
消したもの、残したもの
消したのは、体験談と数字。年収がいくらだったか、借金がいくらだったか、どの会社を何ヶ月でクビになったか。ここは確かなことしか書けない場所なので、確かでないものは全部落とした。
残したのは、方法。当時書いていたことの中で、今でも自分が実際にやっていて、効いているものだけを下に置く。ここには数字を書かない。
1. 環境を変えないと、意志では続かない
ADHDで2回クビになった原因は、能力ではなく環境の作り方だった。机の上に物があると、目に入ったものに手が伸びる。通知が来れば、そっちを見る。「気をつける」で解決した試しは一度もない。
やったのは、物理的にできなくすることだけだ。机に何も置かない。通知を切る。作業する場所と休む場所を分ける。意志を使わなくていい状態を先に作る。
2. 朝に時間を確保する
夜は必ず何かに邪魔される。仕事が押す、人と会う、疲れて何もできない。朝は誰も邪魔しない。
早起きが偉いのではなく、邪魔が入らない時間帯がそこしかないというだけの話だ。何時に起きるかは人によるし、俺の時間を真似する必要はない。大事なのは「自分が確実に一人になれる時間はいつか」を1回だけ本気で考えることのほうだ。
3. 覚えようとしない(外付けの脳を持つ)
忘れ物とうっかりは、努力では減らなかった。減ったのは、覚えることをやめてからだ。
- 持ち物を減らして、種類ごとの定位置を決める。探す時間がまるごと消える
- 予定もタスクも、全部1か所に書く。頭の中に置かない
- 鍵や財布のような「無くすと詰むもの」は、そもそも持ち歩く数を減らす
探し物をしている時間は、何も生んでいない。ここを削るのがいちばん効率がいい。
4. 固定費から見る
節約が続かないのは意志が弱いからではない、というのは別の記事で長く書いた。毎月自動で出ていくものを1回止めれば、その後は何もしなくても効き続ける。
逆に、毎日の小さな我慢は、毎日意志を使う。ADHDでなくても続かない。1回で終わる作業を選ぶ。
5. 物を減らすと、決めることが減る
部屋を片付けたら稼げるようになる、という話ではない。選択肢が減ると、判断の回数が減るというだけだ。
服を固定する、持ち物を固定する、朝やることを固定する。決める回数を減らすと、決めるべきことに頭が回る。
6. 飽きっぽさは、直すより組み込む
同じことを長くやれない。これは何年やっても直らなかった。だから飽きることを前提に組むようにした。
集中が切れたら別の作業に移る前提で、最初から作業を複数用意しておく。切り替えを失敗ではなく手順に入れてしまえば、罪悪感がなくなる。罪悪感がなくなると、戻ってこられる。
これから
数字は、確かめられるものだけ書く。確かめられないものは書かない。「わからない」「まだやっていない」と書く回を残す。
20本消して記事数は半分近くになったけど、読んで損したと思われる記事を置いておくよりはいい。
このブログでいちばん書きたいのは、うまくいった話ではなく、うまくいかなかったやり方を、どう組み直したかのほうだ。今回消したこと自体が、たぶんその一例になっている。
※この記事は、以前このブログにあった20本の記事をまとめたものです。古い記事のURLはすべてこのページに転送しています。
